「本屋で.com」というサイトをオープンしました。

本屋で.com」というサイトをオープンしました。
運営は私のカミさんの会社がやっています。著者のサイン会やトークイベント、握手会、各種フェアなど、本屋さんのイベント情報を集めたサイトです。まだ首都圏の大型書店さんだけですが、徐々に全国の本屋さんの情報を掲載していく予定です。
著者イベントは結構な頻度で開催されており、書店さんで著者と直接会える機会は実は多いのです。そしてそんなイベントをきっかけに、もっと街の本屋さんに足を運んでもらいたい。本屋さんに並んだ本をちょっと立ち読みしながら選ぶ楽しさ、思わぬ本に出会うおもしろさ。そんな体験をもっとしてほしい。そんな願いを込めたサイトです。
また本屋さんをテーマにしたショートストーリーやコラムなども掲載していく予定です。私もショートストーリーを書く予定です。

本屋で.com」でお気に入りの著者のイベントを見つけて、ぜひ本屋さんに足を運んでください。
本屋さんで逢いましょう

本屋で.com

ペダルファージャージ、漕野ペダルジャージの在庫を放出します。


キャンセルや発注ロットの調整で在庫として残っているジャージを放出します。
サンプルとして作った漕野ペダルのビブショーツも販売します。ペダルたんジャージと上下で着るとかなり派手派手しくなりますがw 上に無地のジャージを着るとお尻の部分にキャラがいる感じで、まあなんというか…可愛いというか(^^
在庫アイテムは以下の通りです。

[Aデザインジャージ]
半袖レースカットフルジッパー S  1枚
半袖レースカットフルジッパー M  1枚
半袖レースカットフルジッパー L  1枚
半袖レースカットフルジッパー XL 1枚
半袖クラブカットフルジッパー S  1枚
半袖クラブカットフルジッパー M  3枚
半袖クラブカットフルジッパー L  2枚
半袖クラブカットフルジッパー XL 1枚
ウインドベスト M 1枚
ウィンドジャケット M 1枚(Lサイズ相当)

[Bデザインジャージ]
半袖クラブカットフルジッパー M 4枚
半袖クラブカットフルジッパー L 1枚
長袖クラブカットフルジッパー M 1枚
レーサーパンツ XL 1枚
ウィンドベスト M 2枚
ウィンドジャケット S 1枚(Mサイズ相当)

[漕野ペダルジャージ]
半袖ジャージレースカットフルジッパー L  1枚
半袖ジャージレースカットフルジッパー M  2枚
半袖ジャージクラブカットフルジッパー S  1枚
半袖ジャージクラブカットフルジッパー M  1枚
半袖ジャージクラブカットフルジッパー L  2枚
半袖ジャージクラブカットフルジッパー XL 1枚
ウィンドベスト S  1枚
ウィンドベスト XL 1枚
ウィンドジャケット M 1枚(Lサイズ相当)
ビブショーツ S  1枚
ビブショーツ M  1枚
ビブショーツ L  1枚
ビブショーツ XL 1枚

[クラシックジャージ:グレー]
半袖フルジッパー M  1枚
半袖フルジッパー L  2枚
半袖フルジッパー XL 1枚
レーサーパンツ M  2枚
ビブショーツ M  2枚
ビブショーツ L  2枚
ビブタイツ M  1枚

[クラシックジャージ:ブルー]
半袖フルジッパー M  1枚
半袖フルジッパー L  4枚
レーサーパンツ S  1枚
レーサーパンツ L  1枚
ビブショーツ M  1枚
ビブショーツ L  1枚
ビブタイツ S  1枚
ビブタイツ M  1枚

ご希望の方はこちらのフォームからオーダーをお願いします。
http://pedalfar.securesites.com/mart/new-j.html

いわき市にある「いわき明星大学」を舞台にしたキャンパスストーリーを書きました。

福島県いわき市にあるいわき明星大学。ご縁があって、来年度から新設される「いわき明星大学 教養学部」の特設WEBサイト・スペシャルコンテンツとして、こちらの大学のキャンパスを舞台にした小説を書かせていただきました。タイトルは「きんいろのカタツムリ」といいます。
大学に入学して一年経ったものの、いまだに自分の将来の道が見つからない呑気なモラトリアム少女、小田切紗江(おだぎりさえ)。そんなヒロインと6人のいわき明星大生たちがそれぞれの将来に向かって思い悩み、行動する。そんなキャンパスストーリーです。このストーリーは数回に分けて、WEBノベルとして特設サイトに掲載される予定です。
「確かな基礎力をもち、これからの社会・地域を支える中核的人材の養成を目標とする」という教養学部のカリキュラムには、おそらく他の大学にはない科目があります。それは「復興支援」。自分たちの街の復興を担う人材を自分たちで育てる。言ってみれば人材の「地産地消」を目指したカリキュラムが組まれています。
自分たちの街のことを一番よく知っている人、そして自分たちの街が大好きな人。そういう人たちにこの街の未来を託そう。私はこの新設学部はそれを目指したものだと理解しました。
実際、大学関係者の皆さん、そして在校生の皆さんへの取材でも、どなたもいわきという街が好きで、その未来に前向きであることに心を打たれました。「きんいろのカタツムリ」は、そんな皆さんの姿を多くの人に伝えられればと思いながら書いたものです。
綺麗事ばかりを言うつもりはありません。大学の近くには避難地域から移ってきた方々の仮設住宅がありますし、キャンパス内には避難地域にある高校のサテライト校が設けられています。いわき市は震災の影響は比較的少なかったとはいえ、まだ復興は道半ば。様々な風評被害や誤解もあります。
それでも「ここが好きだから地元で頑張る」という人たちを私は応援したいと思います。
また、このストーリーの世界観、キャラクター設定をもとにアニメーションのテレビCMが制作されました。CMの企画は東北在住、東北出身のクリエイターの方々の手によるものです。そしてアニメーションの制作はプロダクション I.Gさん。プロダクション I.Gさんは「攻殻機動隊SACシリーズ」「図書館戦争」「黒子のバスケ」などでアニメファンにはお馴染みです。
自分が作ったキャラクターたちがアニメーションになって動き出すというのは私の夢のひとつでしたが、思いがけないカタチでそれが実現しました。しかも私の大好きな作品を沢山手がけているプロダクション I.Gさんによる制作というのは感激です。
自分にとって、とてもやりがいのある仕事でした。チャンスをくださった関係者の皆様、ありがとうございました。快くインタビューに応えてくれた学生の皆さんにも感謝します。

小説、CM映像とも「いわき明星大学 教養学部特設サイト」にてご覧いただけます。


あ、そうそう。大事なことを書き忘れるところでした。
私が書いたストーリーですから、もちろんヒロインは自転車に乗って登場します!

漕野ペダル(ペダルたん)痛ディスクホイール完成!


漕野ペダル(ペダルたん)痛ディスクホイールを作ってくれた方がいます。先日のオリジナルグラスに続いて感激してしまいました!サーベロのTTバイクに白ベースのディスクホイールのデザインが映えてます。
作ってくださったのはrikunoraさんという方。「ペダルたん痛ディスクホイールを作りたい!」とのメールをいただいて、こちらからキャラのデータをお預けして制作となりました。これはぜひペダルたんジャージを着て乗っていただきたい(^^

ikunoraさん、ありがとうございました。今度、ぜひ試乗させてください。
制作過程はrikunoraさんのブログをご覧ください。

「自転車で遠くへ行きたい。」オリジナルグラスをいただく。感激!

ここ数ヶ月、個人的というか家のことでいろいろあって疲れていたのだけれど、そんななか、思わぬ贈り物をいただいて驚き、感激し、疲れが吹き飛んだ瞬間があった。いただいたのは写真のこれ。拙著「自転車で遠くへ行きたい。」を読んで気に入ってくださった方が制作し、送ってくれたのです。いやホント、「何だろう?」と思いながら包みを開けて中身を取り出してびっくり!感激しました。
送って下さったのは横浜アートガラス アリエスという工房をやっていらっしゃる宮嶋さんという方。
どうやら宮嶋さんは「趣味が高じて」この世界に入った方のご様子。最近は自転車関係のオリジナルグッズも作られているそうです。大会の記念品などによさそう。一点物も作ってくださるので、漕野ペダルグラスとか作っていただこうかしらん!(^^
宮嶋さん、ありがとうございます。大事に使います。

無垢な時代に生きた無垢な人の物語:映画「風立ちぬ」を観て

僕が強く心を惹かれる人は、いつも男女を問わず「いびつな人」だ。アンバランスなエネルギーの純粋さと危うさ。「あなたはいびつな人でとても魅力的だ」と言っても女性は口説けないので、もう少しきれいな言い方で「無垢な人」と言う。無垢さはいつもいびつさをはらむ。無垢さは純粋なエネルギーとなり、その人を突き動かす。この映画の主人公は無垢な人だ。無垢な人はごく普通の人と、そのエネルギーゆえ生きていく上での優先順位が全く違う。
恋愛は誰もが無垢になる時間だ。すべてにそれが優先する。主人公に恋する女性も無垢な人だ。しかし彼女の無垢さが一心に向かっても主人公の優先順位一位は変わらない。しかし主人公にとって優先順位二位であっても彼女は自分の無垢さに殉じる。無垢さは時に美しく時に残酷なのだ。
彼が生きた時代、美しく速く自由に空を飛ぶ飛行機を作りたいという彼の無垢なエネルギーを、彼とは全く違った理由で強く後押しするエネルギーがあった。日本という国が抱えていたいびつさと彼の無垢さは重なり合い、しばしの蜜月を過ごし、傑作と語り継がれる飛行機を産む。しかしやがてそれは無垢がゆえの罪と罰を引きよせ、無垢な時間の終わりと共に、彼の飛行機作りの夢も途絶えてしまう。すでにこの世にいない彼を愛した女性の無垢さは、それでも彼に「生きて」と語りかける。
この映画は巷でウワサされているような反戦映画でもないし、戦争賛美映画でもないと僕は思う。観る人の視点によって全く違った余韻を与える映画だ。「おもしろかったですか?」と問われると答えにくい。ただ先週末にこの映画を観て、今週ずっとこの映画のことを考えていた。僕にとってそういう映画だった。とても美しい映画(映像もストーリーも)であったことは間違いない。


以下、余談というか蛇足というか(多少ネタバレ含む)。

映像は期待に違わず素晴らしかった。関東大震災のシーンは311をリアルに体験した人には観るのがちょっとつらいかもしれないくらい。飛行機が飛ぶシーンはどれも美しい。
一箇所、鳥肌が立ったシーンがあった。全く重要なシーンではないのだけれど、主人公が軽井沢で雨に降られるシーンがある。空に雲が広がり、地面にポツリポツリと雨が落ちてきて、やがて豪雨となる。空に雲が広がるシーンの前だった後だったか、高原のごく緩やかな斜面に霧がさあーっと広がるシーンがあった。湿度が高い高原で急に気温が下がると霧があっという間に広がる。そんなシーンをここにはさむジブリの仕事はやっぱりすごい。

庵野秀明監督の声優起用は功罪両方あり。某所で話題になっていたようだが、確かにエンジニアの人って、ああいう話し方をする人が多い。その意味でそのリアルさに違和感はない。ただ、周りが声優さんなのでどうしても声のトーンの差が目立ってしまう。彼の起用は宮崎駿監督のある種の「無垢さ」だったのだろうか。個人的にはうまいへたの前に「庵野秀明が声をあてている」という事実そのものがどうしても気になって気が散ってしまった。

ユーミンの「ひこうき雲」は確かにこの作品にマッチしている。しかしユーミンの曲と長い長い時間を過ごしてきたファンとしては、なんだか最後にこの曲が流れてくると気恥ずかしくなった。マッチしすぎていたからだろうか。

この映画を観る少し前に「コクリコ坂から」を観ていたせいか。この映画でも昭和の人の佇まいの美しさに惹かれた。「コクリコ坂から」は昭和三十年代だが、この映画で描かれているのは大正末期から昭和初期。でも昭和三十年代生まれの僕にはこの映画で描かれている「昭和」も懐かしさを感じる。美化されている部分もあるけれど、この映画に登場する昭和の人は皆背筋が伸びていて、美しい言葉を話す。背筋を伸ばして美しい言葉を使うだけで人は誰でもちょっと素敵になれると思う。誰の言葉だかわからないけれど「美しい言葉遣いはお金のかからないおしゃれ」なのだ。

短編連作を三冊読んでみた。

拙著「追い風ライダー」と感じが似ていると教えてもらった本を何冊か読んでみた。読んでみたら短編連作というスタイルはストーリーにいろいろな広がり方、つながり方があってホントにおもしろい。


阪急電車 (幻冬舎文庫)阪急電車」有川 浩・著
「似ている」と言っていただくのもおこがましいほどの超人気作家、有川浩さんの大ヒット作。知らなかったけど映画化もされていたのね。阪急電車今津線を舞台にした作品で、片道8駅、折り返して16駅、駅ごとに主人公が入れ替わり16編のストーリーが交錯し、つながっていく。次々にストーリーが切り替わっていくので、途中で「あれ、このコは誰の彼女だっけ?」とわからなくなったりもしましたが(^^);;、この展開の切替や伏線回収はあざやかだと思う。ホントにおもしろい。女性の登場人物が皆、前向きで背筋が伸びている感じがするのもステキ。
ストーリー自体のおもしろさに加えて非常に興味があるのは、このストーリーの書き方がどういう書き方だったのかということ。それぞれの登場人物のストーリーをまず作り、プロットを切りわけて、別のストーリーのプロットと並べ替えていく。イメージとしては映像編集ソフトでシーンごとに切り分けてつないでいくような感じで書いていったのだろうか。緻密に書いていくならそうだろうと思うけど、なんとなく大雑把なプロットを作ったあとは、実際に電車の中や駅でのシーンを思い浮かべながら自然に書いていったのではないかという気がする。僕自身の書き方がストーリーをすべてアタマの中で映像化して、それを(アタマの中で映写しながら)描写していくという書き方なので、この作品のような「絵が思い浮かぶ」作品は、そういう書き方のように思える。最初に登場人物のキャラ設定をしっかりやっておけば、あとは思い描いたシーンのなかで、その登場人物「らしい」セリフやしぐさが自然と思い浮かぶ。勝手な想像だけど有川浩さんの書き方はそういう書き方のように思える。


虹色にランドスケープ (文春文庫)「虹色にランドスケープ」熊谷 達也・著
こちらも似ていると言っていただくには申し訳ない、直木賞作家の熊谷達也さんの素敵な作品。「阪急電車」よりも登場人物たちの関わりの糊しろが広いというか、人生の関わり方が深い。短編連作と言うより、平行して複数のストーリーが進んでいく感じ。この作品の素晴らしいところは、主人公の一人と言ってもいい「オートバイ」の描き方。オートバイが登場人物の生活、さらに言えば人生にしっかりと組み込まれている。だから(逆に)オートバイに関する描写に過剰な思い入れが見られない。熊谷達也さんがオートバイに乗り始めたのは高校生の頃だそうで、多分、ご自身にとってのオートバイの存在が、そういう自然な感覚なのだと思う。オートバイ(多分、自転車もそう)は思い入れたっぷりに美化して描写しようと思えばいくらでもできる。俄に何かに「ハマって」そのタイミングで小説のテーマとして取り上げると過剰な表現になりがちだ。でも熊谷達也さんとオートバイの関係はすでに「普通の生活」のレベルにある。とにかくオートバイがとても自然に描かれているのが素晴らしい。


ここは退屈迎えに来てここは退屈迎えに来て」山内 マリコ・著
山内マリコさんのデビュー作。こちらは「似ている」と言われたのではなく、山内マリコさんとは縁もゆかりもないのだけれど、アマゾンのカテゴリ分けで「や・ら・わの著者」カテゴリで一緒なので、ランキングチェックすると、印象的な表紙とタイトルが目に入って、ずっと気になっていた。タイトルで直感的に予想したとおり、地方都市を舞台にした女の子たちのストーリー。各編をつなぐのは高校時代に人気者だった男の子。各編の主人公たち同士のつながりは細い糸だけど、彼女たちをつなぐ太い縦糸として彼が描かれている。各編の主人公たちはそれぞれの時期、タイミング、シーンで彼と接点があり、思い出がある。高校の超人気者だった彼が、卒業後、地方都市の生活のなかで少しずつ色あせていくのが印象的。
女の子たちは地方都市にとどまったり、都会に出てきたあとUターンしたり、様々な人生を送る。心象風景はどれもちょっと切ない。「オッサンの少女趣味」と言って意味が伝わる人にはわかると思うけれど、読んでいると自分の「オッサンの少女趣味」の琴線に触れる描写が沢山あって、胸がちくちくする。
とにかく縦糸に一人の男の子を配して、横糸の短編を編んでいくという構成はとても新鮮。「こういう書き方もあるのか!」と「孤独のグルメ」の井之頭五郎のように思わず呟いてしまった。

三作品とも短編連作ではあるけれど、構成や味わいは別物。どれもおもしろかった。短編連作という書き方はいろいろなパターンが考えられて楽しい書き方だと思う。他にもおもしろい作品があったら教えてください。



阪急電車 (幻冬舎文庫)

阪急電車 (幻冬舎文庫)

虹色にランドスケープ (文春文庫)

虹色にランドスケープ (文春文庫)

ここは退屈迎えに来て

ここは退屈迎えに来て

追い風ライダー

追い風ライダー