折角だから公共自転車をもっとオシャレに

週末、また所用で酒田まで行ってきた。今回はあまり時間もなく、天気も雨模様の予報だったので輪行ではなく手ぶら。往復とも新潟経由で5時間半ほど。久々に雹(ひょう)に降られた。土曜の夜から大荒れの天気で、日曜は風速15m以上!時折雨も降り「風速15mだと雨も顔に当たると痛いな」と思っていたら雹だったw
で、酒田での足はこれ。酒田の観光用自転車はよく言えば「気軽に借りられる」別の言い方をすれば「かなりアバウト」に運用されているというかw。酒田駅をはじめとして、市内の主な観光名所(山居倉庫や山王くらぶ等)と主なホテルで借りることができる。借りる際には連絡先を書くだけ。返却は借りた場所だけでなく、他の貸し出し場所のどこにでも返却できる。しかも無料である。このくらいの大きさの街なら自転車で一日あれば見て回ることができるし便利だ。
一応、これのために揃えたのだろう。エンジのフレームのママチャリはスーパーで1万円以下で売られているものよりは少し軽かったような。国産の3万円くらいのやつなのかも。せめてサドル高をあげて乗ろうと思ったのだけど、シートポストが短いw!しかたないのでおとなしくママチャリポジションで乗ることにした。
酒田は(以前のエントリにも書いたけど)本間家のお膝元でかつては「西の堺、東の酒田」として栄えた街だそうな。今もそれなりの風情が残る。20数年前は「おしん」の舞台として、ここ最近は「おくりびと」の舞台として観光客誘致には熱心な街だ。とはいえ、正直に言えば、日本の地方都市の常でやや寂れた雰囲気はぬぐえない。それがいいのか悪いのか、おかげでクルマも少なく自転車は街中をすいすいと走る事ができる。

こういった観光用の自転車だけでなく、最近では都市部のコミューターとしてレンタル(共用)自転車の活用事例の記事を見かける。今、丸の内で実施されている。丸の内ではミニベロが使われているようだけど、この手の用途で使われる自転車は大抵はママチャリの再生自転車だ。酒田と同じように前かごにプレート付というのが多い。それらがどういった目的で、誰が、どんな予算で、どのように運用しているのかを僕は知らないけれど、それらを一切無視して自転車乗り的な感想を言えば「もうちょっと素敵な自転車ならなぁ」と思うのだ。

たとえばリヨンの公共自転車はこんな感じ。
あちらの国の人からすればただのレンタル自転車なのかもしれないけれど、日本人の僕には結構オシャレに見える。こんな自転車が走り回っていたら知らない人も「なにあれ??」と思うだろうし、街の景色も少しかわってくるだろう。そういった自転車が走り回ること自体が、その存在の告知・宣伝になる。

こんな自転車を日本に持ってきたらどうだろう。「パリで使われているレンタル自転車」と言われたら「ちょっと乗ってみたい」と思わないだろうか。どこかの観光地が「パリで使われている・・・」と銘打って大量導入したら、自転車好きならそれ目的に行ってしまう人もいるのでは?僕など迷わず乗りにいってしまう。

コストを考えれば再生自転車が一番安上がりだ。なにしろ放置自転車で廃棄される運命の自転車は文字どおり「掃いて捨てるほど」ある。新品を導入するにしても国産のまともな3万円くらいのママチャリを使おうとしたら「1万円以下で購入できる自転車があるのに、それ以上のコストをかける意味は?」と蓮舫女史のような人に突っ込まれそうだw
再生ママチャリにプレート付けて「はい出来上がり」というのが一番簡単で安上がりだけれど、でも結局そういう自転車はそういう自転車としてしか扱われないような気がする。
それならばあえて「ちょっといい素敵な公共・観光自転車」を街の目玉のひとつにできるような運用は考えられないものかと思う。

左からルクセンブルグウィーンパリバルセロナ

なんだかオシャレでしょ?こんな風景とかこんな感じとか、ちょっといいよね。あちらではこういう大きな泥よけって普通らしくて、よく見かける。こんな可愛らしいのもある(これは公共自転車ではない)。これも公共自転車っぽい。パリはやっぱりマイヨジョーヌカラー。(おまけ:おまわりさんもカッコいいぞ!脚が自転車乗りの脚だ)


★★★追記 20091117 22:35★★★
twitterで情報いただきました。富山ではパリと同じ「ヴェリブ」でバイクシェアリングの運用が来年3月から始まるそうです。なるほどー 広告会社が運営しているんですね。春になったら富山まで乗りに行ってみよう。
http://oneclip.jp/mFulJv/http://www.atpress.ne.jp/view/12805/


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