女子プロロードレースを観てみたい:The Heat is On

日本では女子プロロードレースの情報を目にすることはほとんどない。もちろんネットを辿ればどこのチームもWEBサイトを持っているし、今ではtwitterのアカウントでチームアナウンスを流しているところも多い。レース系の情報サイトには主要なレースの結果は掲載されている。でもレースの中継はさすがにないし、日本の自転車関係のWEBサイトが取り上げることも(日本人選手が参加する国際レースなど除けば)まずない。

そんな、なかなか観るチャンスがない女子プロロードレースの世界を描いたドキュメンタリー作品が出来るようだ。タイトルは「THE HEAT IS ON」。趣は「OVERCOMING」の女性版といったところ(もし日本でDVDが発売されるとしたら副題は「女子プロロードレースの真実」だな、きっと)。「OVERCOMING」が追いかけたのがチームCSC(現サクソバンク)なら、こちらはTWENTY12というピーナッツバター屋さんがスポンサーのチーム。
チーム監督は北京オリンピックのタイムトライアル金メダリストであり、昨年の世界選手権タイムトライアル優勝者でもあるクリスティン・アームストロング(あっちのアームストロングさんとは関係なし)。ロードレースでも活躍(ロードの全米選手権も勝っている)した彼女が昨シーズンで引退して監督に。エース格は美人選手としても知られているシェリー・エバンス。彼女もトラックの世界選手権メダリストだ。ドキュメンタリーも彼女を中心に構成されているようだ。とりあえずは予告編を見てみよう。カッコいい。8分弱あるけど観て損はない。

"The Heat is On" from Jim Fryer/BrakeThrough Media on Vimeo.

どう、ちょっと本編を見てみたくなりません?
当たり前と言えば当たり前なんだけど、オトコのレースだと思って観ていても「うわーしんどそー」と思うコースやシーン。でも、走っているのはすべて女性。女性差別とかそういうのはとりあえず別にして、純粋にオッサン的には「オンナノコなのにすごい」と思う。見慣れた落車のシーンにもハッとしてしまう。また、そういうコをピックアップしているのだろうとは思うけど、ジャージを脱いだ姿は普通のキュートな女の子だったりして、そちらの「素顔」にも興味津々だ。
沖美穂選手がヨーロッパのプロチームと契約した時、「スポンサーだってかわいい女の子のいるチームの方がお金を出そうと思うでしょ?」と言われたという話をインタビューで話していた記憶がある。確か彼女自身もばっちりロングドレスでチームのWEBサイトに写真が載っていた。その辺りも「ビジネス」。そんなことが伺えるシーンもある。

でもね、プロロードレースの世界ってホントにしんどいと思うんだよね。普通の女の子には楽しいことが沢山ある。なぜわざわざ「こんなしんどい世界に」とオッサンは思ってしまう。その辺りも描かれているならばぜひこの作品を観たいと思う。




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